武田薬品工業は2019年、自社よりも規模が大きい欧州のライバル企業シャイアーを買収し、負債規模で世界最大級の製薬会社となった。その4年後、負債比率を健全とされる水準まで引き下げたばかりか、予定より1年早く、想定より9億ドル多いコスト削減を達成した。  投資家はアジア最大の製薬会社が株主への配当を維持しながら600億ドルの負債を返済できるのか懐疑的だったが、武田はその両方を実行した。