どうしておじさん構文になってしまうのか

 おじさん構文を使いがちなのは、Z世代&ミレニアル世代(1981年~90年代半ば生まれで2000年代に成人した世代)以上、つまり1980年より前に生まれた年代の男性です。Z世代から見れば文字通り“おじさん”世代です。

 なぜ、おじさんが書くLINEはおじさん構文になってしまうのでしょうか。その理由としてはこの世代が若者だった頃に使っていたコミュニケーションツールの違いが挙げられます。現在40代前後の方が10~20代だった頃は、コミュニケーションの定番はケータイのメールだったはずです。

 メールはLINEのようなチャットツールとは異なり、あいさつから始まり、近況報告などを挟んで本題に入るといった流れが一般的でした。また、絵文字や顔文字などが使われるようになったのもこの時代であり、いわば流行の最先端だったのです。メールを大量の絵文字や顔文字などでデコるのも人気でした。

 これらはおじさん世代の常識となり、これをそのままLINEに持ち込んでしまったと考えることができます。若者に対する無意識の迎合というか、「自分もまだ若い」というアピールのために自分たちの時代の流行を押し付けてしまっている結果が「おじさん構文」といえるでしょう。

あなたのLINEはおじさん構文になってない?シチュエーション別に実例をチェック

 このようにおじさん構文にはさまざまな特徴がありますが、どういったLINEがおじさん構文なのかまだまだピンとこない方もいるでしょう。ここではおじさん構文の実例を挙げながら、その特徴をより詳しく紹介します。

 いくつかのシチュエーション別に、特にひどい例のLINEを用意しました。自分が無意識におじさん構文を使っていないか確認してみてください。

・飲み会の後のLINE

 まずは飲み会後のLINEを例として挙げてみます。

 典型的なパターンです。謎のカタカナのあいさつに始まって、聞かれてもいないのに電車に乗り遅れたという報告をします。しかもこれは、次は二人きりで飲みに行きたいという下心を見せるための伏線になっています。さらに「ナンチャッテ」と冗談めかすことで、断られたときの保険まで掛けています。セクハラ扱いされることを避けるためという意図もあるのかもしれません。