中国の習近平国家主席は昨年12月、サウジアラビアの首都リヤドでの会合に出席した際、湾岸地域のアラブ諸国やイランとのハイレベル会合を北京で2023年に開催することを提案していた。その数日後にはイラン政府も会合に参加する意向を示したという。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。サウジとイランは10日、7年間の国交断絶を経て、中国の仲介により国交正常化に合意した。関係者によると、サウジをはじめとする湾岸協力会議(GCC)とイランによる首脳会議が年内にも開催される予定。この件はこれまで報じられていなかった。中東では米国が数十年にわたり外国政府として最も影響力を持っていたが、習氏の外交政策は、中国が中東での新たなパワーブローカーとして中心的役割を果たす考えであることを示している。また、中国がエネルギー・貿易面のみに焦点を当てるのではなく、中東の政治にも関与し始めたことは、米中間の競争が新たな章に入ったことを示唆するものだ。