そんな中、韓国ではジャニーズのアイドルグループ「King & Prince(キング アンド プリンス)」平野紫耀氏の発言が「韓国のことを侮辱している」と物議を醸している。いま、韓国のネットニュースはもちろん、テレビ番組でもこのことがこぞって報じられている状況だ。彼の発言は日韓の融和ムードに水を差すことになるのだろうか……。

King & Prince平野紫耀は「右翼嫌韓発言」アイドル?

 問題になった発言は、日本テレビが3月18日に放送した「King & Princeる。クイズぶらり平野くん韓国グルメ&最新美容SP!!」で放送されたもの。ここで平野氏は、番組スタッフから韓国通貨の単位を聞かれて「ベリー」と答え、韓国語はどれくらい話せるかという問いには「シェイシェイ、ウォーアイニー、北京ダック」と中国語を連発して答えた。加えて、リアルタイムで韓国のソウルにいるにもかかわらず、オープニングの撮影では「どうもー、平野紫耀でございます。謝謝。やってまいりましたソウル。初来日でございます」と、ここでも中国語を発し、来韓と言うべきところを来日と表現したりもした。この表現は、韓国を日本の植民地とみなす「植民史観」に端を発する表現で、日本の右翼集団が使用することが多い。

 また、彼は韓国の首都は何かと問われて「朴(バク)」とも答えた。アゼルバイジャンの首都がバクー(韓国語ではバクと発音する)だが、彼の発言を取り上げた韓国のアナウンサーいわく、平野氏は「それを知っているほどの人物ではない」らしい。だから、他国の首都と間違えた可能性は低いという。加えて、平野氏がソウルの街を見回して「意外と高い建物がある」と発言したことに対しても、韓国人たちは怒っている。

 彼は過去に別の番組で「和歌山県って九州でしょ」「和歌山って島でしょ」と発言したことがあったり、座右の銘は何かと聞かれて「みずがめ座」と答えたり、弟・莉玖氏の名前の漢字を尋ねられて「ちょっと分かんないですね……四角いんですけど」と答えたりするほどの根っからの天然、いわゆるおバカキャラで笑いを取るのが得意なタレントである(参考記事)。しかし、韓国人は彼のそんなキャラクターなど知る由もない。瞬く間に平野氏は「右翼嫌韓発言」をする日本アイドルとして、韓国国民の間で認知されてしまった。