逮捕されれば屈辱的な
指紋採取と顔写真撮影も

 表向きには強気一辺倒に見えるトランプ氏だが、実は内心、検察の捜査を非常に心配し、逮捕されるのをひどく恐れているようだ。

 英国紙『デーリー・メール』が3月18日に報じた「トランプは逮捕され、指紋を採取されるのを“ひどく心配”している」と題する記事によれば、トランプ氏一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」のアレン・ワイセルバーグ元最高財務責任者が2021年6月に逮捕され、手錠をかけられて連行される姿がメディアで大きく報道された後、トランプ氏の不安は大きくなったという。

 長年の盟友が多くの捜査員に囲まれて連行されるのを見て、トランプ氏は心底震え、「彼らはワイセルバーグに何をしているんだ。信じられない」と言ったそうだ。

 それではトランプ氏が逮捕されたら、その後どうなるのか。他の犯罪容疑者と同じように手錠をかけられて連行されるのだろうか。

 法律の専門家によれば、トランプ氏が逮捕された場合は元大統領ということで特別な配慮がなされて手錠はかけられず、また裁判所への出廷を待つ間は安全(警備)上の理由から留置所ではなく、取調室のような閉鎖された場所に勾留される可能性がある。さらに罪状認否の後は保釈金を支払って裁判が終わるまで釈放される可能性が高い。しかし、指紋採取と「マグショット」と呼ばれる顔写真撮影は逃れられないだろうという。

 それにしても合衆国大統領にまで上り詰めた人物が警察に逮捕され、指紋と顔写真を撮られる…。トランプ氏にとっては大きな屈辱に違いない。

 だからこそ、トランプ氏は逮捕・起訴をなんとか回避しようと検察に圧力をかけるべく、支持者らに「抗議しろ!」と呼びかけたのであろう。

 しかし、トランプ氏のSNSの投稿と言えば、2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件を引き起こす原因となった、あの悪名高いメッセージを思い出させる。