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インキュベーションの虚と実

ピボットは罪か必然か
カン違いせず、大胆にやる事業転換

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第21回】 2013年2月18日
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 もっとも、第18回で自動車のようにお金のかかるスタートアップがどのように市場・顧客からのフィードバックを得て、ビジネスを形成していくか、工夫をした二例を紹介したが、ピボットのコストと期間を圧縮する工夫も大切だ。ステルスで多額の資金を使った後に、プロダクト/マーケット・フィットが欠けているとわかっても時すでに遅しだ。その逆の努力と創意が求められる。

 そして、本連載でもすでに指摘したが、次の二つに努めることだ。一つは、ユーザーの深い理解を得て、そのまま受け止めるのでなくインサイトを引き出すこと。もう一つは、失敗の中からも知見とアイデアを積み重ね、そこからひらめきを得ることだ。いくら思いが強くても、供給者論理にとどまっていでは、KA(こいつらアホか)と言われかねない。カン違いせず、市場・ユーザーの視点を大切に、大胆に取り組んでいただきたい。

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本荘修二

新事業を中心に、日米の大企業・ベンチャー・投資家等のアドバイザーを務める。多摩大学(MBA)客員教授。Net Service Ventures、500 Startups、Founder Institute、始動Next Innovator、福岡県他の起業家メンター。BCG東京、米CSC、CSK/セガ・グループ大川会長付、投資育成会社General Atlantic日本代表などを経て、現在に至る。「エコシステム・マーケティング」など著書多数。訳書に『ザッポス伝説』(ダイヤモンド社))、連載に「インキュベーションの虚と実」「垣根を超える力」などがある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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