ペルシャ湾岸の主要産油国であるサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)がロシア産エネルギー製品の意外な買い手として浮上している。ロシアのウクライナ侵攻を受けた西側諸国の制裁によって、ロシアと多くの貿易相手国との取引は縮小した。石油業界の幹部やアナリストらによると、サウジとUAEの国営企業は割安となったロシア製品に目を付けた。両国は米国の反対にもかかわらず、値引きされたロシア製品を消費や精製といった目的で国内利用する一方、自国産出分は市場価格で輸出して利益を増やしている。UAEは特に、ウクライナでの戦争の影響で世界的な輸送が容易ではなくなったロシア産エネルギー製品の一大貯蔵・取引拠点となっている。