リサーチ力 最強のビジネススキル#5Photo:ArLawKa AungTun/gettyimages

ソニーグループ内で、新規事業支援サービスなどを手掛けるのが「ソニー・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム(SSAP)」だ。コンセプトの可視化から市場調査まで、新規事業に欠かせないリサーチをSSAPはどう駆使しているのか。特集『リサーチ力 最強のビジネススキル』(全9回)の#5では、そのノウハウを紹介する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

ソニーの新規事業開発で駆使される
リサーチのノウハウとは

 ソニーグループが新規事業開発を支援――。2014年にソニーが社内起業用のプログラムとして開始し、18年にはそのノウハウを社外にも開放してサービスを拡大させているのが「ソニー・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム(SSAP)」だ。

 ソニーならではの環境やノウハウを生かし、アイデア創りから事業計画の立案、マーケティング調査、デザインやプロトタイプの作成といった新規事業に関する悩み事をフルラインアップでサポートするのが特徴。ライオンやLIXILといった名だたる企業が利用しており、外部へのサービス提供実績はこれまで300件以上に上る。

 本特集#4『元サイバーエージェントのプロ直伝、新規事業のリサーチは「リリースを読め!」』でも扱った通り、新規事業とリサーチには切っても切れない深いつながりがある。新規事業に精通しているSSAPでは、支援に当たってどのようなリサーチ術を活用しているのか。

 次ぺージでは、SSAPの担当者が明かすリサーチテクニックについて解説しよう。ここでは、そのポイントを「アイデアを生むためのリサーチ」と「アイデアに肉付けするためのリサーチ」に大別し、五つの要点にまとめた。