盛り上がり欠ける大統領選再出馬
トランプ氏との再戦に現実味
米国のバイデン大統領が、4月25日に2024年の大統領選挙への出馬を正式に表明した。
20年に続く再出馬にあたりバイデン氏は、前回大統領選投開票直後の21年1月に共和党のトランプ前大統領の支持者が国会議事堂を占拠した事件などを示唆しながら、「われわれはまだ、米国の魂のための戦いの最中にある」「(20年の大統領選挙での勝利で始めた)仕事をやり遂げよう」と呼びかけた。
とはいえ、バイデン氏の再選に向けた機運が一気に盛り上がっているわけではない。出馬表明はツイッターに投稿された約3分の動画で行われ、その後も熱狂的な支持者を前にした集会が開かれているわけではない。
出馬表明直前の 4月中旬にNBCが行った世論調査では、約7割が「バイデン氏は再出馬すべきではない」と回答し、民主党支持者に限っても再出馬を期待する割合は過半数に届かない。
共和党の最有力候補のトランプ前大統領についても回答者の6割が再出馬を望んでいない状況とはいえ、バイデン氏が「トランプ氏よりましな候補」という消去法の選択から抜け出せるかどうかは、定かでない。