学習院大は文部科学省の科学研究費助成事業での採択率が2年連続私立大学1位。高い研究力を持っており、同様に学習院女子大も高い研究力を誇っています。教育内容においても学習院大学にはないような、海外大学と双方向で同時に授業をしたり、海外研修も多かったりと、レベルが高い。

 両大学を統合すれば、分散している資源が一つの大学に集約され、学生が受講できる授業の幅が広がり、研究に関しても教員が交流することで新しいプロジェクトが生まれやすくなる。相乗効果で、教育も研究もより高いレベルに持っていけます。

国際系の学部が二つ
「すみ分けできる」

――学習院女子大側から抵抗は?

 ありません。

 検討の段階で当初懸念を示す意見として挙がっていたのは、国際系の学部が、学習院大の国際社会科学部と学習院女子大の国際文化交流学部の二つになること。しかし、国際社会科学部は経済や経営などの社会科学系、国際文化交流学部は文化交流やコミュニケーションなどの人文科学系で異なりますので、すみ分けができると考えています。

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