選択と集中を正しく行うために欠かせない2つの視点
「選択する」とは、そのほかのものを切り捨てることでもある。Growth Campの2人は、何をポイントに選択と集中を促してきたのだろうか。樫田氏と山代氏から飛び出したのは「使われどころの見極め」「本当に使われているかどうか」の2点だった。
「これは多くのサービスに言えることですが、使われどころを見極めるのは重要です。ChargeSPOTの場合は『充電スタンドをどこに置けば利用回数が増えるのか』、そのほかのサービスで例えると『どのカテゴリーの商品が人気なのか』ですね。すべてのスポットやカテゴリーが同じ価値を持っているわけではありません。それぞれの違いや相性を見極め、リソースを集中投下していく意識を強く持っておいたほうがいいですね」(樫田氏)
「正直に言うと、マーケティング施策で数字を上げることは簡単です。でも、それは一時的なものであり、すぐに元に戻ってしまいます。だからこそ、そのサービスが本当に使われ続けているかを見失ってはいけないんです。マーケティングとプロダクトは両輪の関係であるべき。その視点を見逃すと、あとから痛い目を見ることになります」(山代氏)
いろいろな可能性にかける姿勢は大事だが、あれもこれもと手を出しすぎては本来の目的がぶれてしまいがちだ。だからこその「選択と集中」、そしてスモールにテストしてみることが大事。非連続な成長とは、そういった小さなステップの先にしか存在していないのかもしれない。