動画だけでなく、DXの格差も非常に拡がった1年だと見ていまして、取り組みをいち早くしていた企業とそうじゃない企業の格差が、業績や株価に大きく出た1年だともいえます。これらの結果から本格的なDXに向けての取組は、2021年にさらに加速していくと考えています。特に政府や大企業を中心にDXに向けた、ペーパーレス、脱ハンコ、脱FAX、業務のリモート対応など基礎的な業務ツールのデジタル化が進む事で、DXの取組自体がよりしやすい方向にむいていくと考えています。

  • 2021年のトレンド予測

まず、ひとつ目は5Gの普及およびスマホ通信料金の引き下げです。これによって、今後動画をはじめとするリッチコンテンツの普及に加速がついていくと考えています。

もうひとつ、重要になってくると考えているのが改正個人情報保護法です。これは、今あまり注目されていませんが、スタートアップから大企業のDXまで、非常に重要な法改正だと考えていまして、いかに対応していくか?いかにユーザーの利便性を保ちつつ、データ利活用に関する透明性を担保していくか。非常に重要なポイントになってくると考えています。

Mr. CHEESECAKE代表取締役 田村浩二氏

  • 2020年の振り返り

飲食業界は強制的なゲームチェンジが求められた年になりましたが、その分ECやデリバリーフードの領域は一気に盛り上がりを見せました。4月の時点ではコロナの全貌が把握できておらず、プラスアルファでデリバリーフードに手を出す人もいましたが、今後は本格的なデリバリーフードブランドやD2Cブランドが更に増えていくのではないかと思います。市場が成長していく中で、各ブランドが何を差別化して戦っていくのか。

今までの飲食業界の在り方や構造を根本から覆すようなビジネスも生まれるでしょう。コロナはとても大変な問題ですが、その中でも未来を見据えて戦う人が増える事は日本にとって不幸中の幸いなのかなと思います。今後自動運転やドローン技術が進歩する中で、ロジスティクスをどう巻き込むか、まで検討して商品開発や顧客体験を設計していくことでさらなる盛り上がりを見せるでしょう。

  • 2021年のトレンド予測

フードテック領域。今まではテクノロジー優先なものが多かったですが、2021年以降は職人がよりテックフレンドリーになる必要があるので、幅広いフードテックの可能性が生まれるのではないかと考えています。

そもそも飲食業界にはテクノロジーとは呼ばないような初歩的なシステムでさえ導入されておらず(いまだにFAXを使っている)いくらでも改革発展が可能です。しかしそれを旧態依然とした業界が拒んでいる側面が強いのですが、今回のコロナ禍で当事者たちの意識は大きく変わりました。今後生き抜くために必要なのはおいしさを生み出す技術とそれを広めるための様々なリテラシーです。テクノロジーと共存を始める事でもっとハイテクな技術を導入できたり、新しい可能性を探っていける素地が生まれるはずです。