現にInstagramでは、投稿から直接買えるような機能がどんどん増えています。専用のタブもできていたり、個人のまとめ機能とショッピング機能がつながっているなど、アップデートを通して購買を増やそうとしているのが伺えます。また、昨今のオンライン化の影響を受けて、ライブ配信も本当によく見るようになりました。今までTVでやっていたようなテレビ通販が、SNSで繰り広げられているイメージです。
例えば、コスメに詳しいインフルエンサーが動画やライブ配信の中で商品を紹介して、ライブ配信中に物が売れていくといった流れです。このスタイルは、オンライン購買が盛んになった2020年だからこそ生まれたのだと思います。そういう意味では、Instagramも含めSNSは全体的にもっとショップ、購買チャンネルとしての機能に近づいていくのではないかと期待しています。
ポジウィル代表取締役 金井芽衣氏
- 2020年の振り返り
(手前味噌ですが)コーチングというか、カウンセリング領域が加熱した1年だった気がしています。2年半前にそうだんドットミーという単発のキャリア相談サービスをリリースした際には社会的にも「個人が無形サービスにお金を払うわけがない」と言われていましたが、このコロナをきっかけに自分の人生をどうしたいか考える人が増えてきたのかなと思います。
今までであれば売り手市場だしなんとかなるか、と思っていた人たちも「自分の市場価値はあるのか?」とキャリアの層問わず思うようになった気がしています。実際に弊社ユーザーさんも20代・年収400万円以下の方が多かったのですが、コロナを機に30〜40代の方や、年収では最大2000万円くらいの方までがご相談に来るようになりました。どんなにお金を稼いでいても、どんなに大手に所属していても、不安が強いんだなと思いました。
- 2021年のトレンド予測
情報の透明化が求められる時代になってくると思います。今まで無料で使えてた事は実は自分が商品だったからなんだ、ということが徐々に社会的にも認識されている今、安心して信用できる情報は何なのか、ということを考えている方は多いのではないでしょうか。2020年どこのメディアでも拝見した食べチョクは生産者さんとユーザーを直接繋ぐサービス。どこの誰が作ったか分からないものよりも、直接農家の方から買いたいという想いの現れなのかなと思います。PR案件も増えている中、お金を払ってでも必要な情報を取得したいという方は増えていくはずです。人材も婚活もお金もデジタル化された先にある、ユーザーの生の声が求められているように思います。