レシート、写真、書類…家中に散らかる「紙モノ」が劇的に片付く整理術とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

日々のレシートから、本や雑誌、手帳や写真、通帳や土地の権利証といった重要書類にいたるまで、紙書類は種類が多いだけに管理が煩雑になりがちだ。60歳という節目に、自分の過去と「これから」に向き合うべく、楽しみながら「紙モノ」整理を進める方法とは?本稿は、渡部亜矢『「これから」の人生が楽しくなる!60歳からの「紙モノ」整理』(青春出版社)の一部を抜粋・編集したものです。

いざという時に命を守る
「健康モノ」は最優先で整理

 60歳からの「紙モノ」整理では、まず「健康モノ」「お金モノ」「書類モノ」の3つのカテゴリーに分けて考えます。

(1)「健康モノ」
 命あっての人生です。お金で命は買えませんから、「健康」はプライスレス、最優先で整理すべきことです。特に健康不安が増える中年以降、「健康モノ」はいざという時にあなたの命を守ります。健康状態がよくない時にこそ出番の多い健康保険証やお薬手帳を整理しておくことを、何よりも優先してください。

(2)「お金モノ」
「お金モノ」は、「資産モノ」と、日々の家計から出ていく「支払いモノ」の2つに分けて考えます。

「資産モノ」は、プラスの財産です。不動産、現金、株式、保険、著作権といった法律的な所有権がはっきりと他人に示せるものです。

 一方、「支払いモノ」は、日々の家計から出ていくマイナスの「お金モノ」です。住宅ローン、公共料金の支払い、医療費控除などの確定申告に使う領収証類も、「支払いモノ」に入ります。払いすぎた税金を取り戻すための書類なども含みます。整理することでお金の流れをつかむこともできますね。

(3)「書類モノ」
「書類モノ」とは、前述の「健康モノ」「お金モノ」以外の「紙モノ」のことです。具体的には、本や新聞、仕事の資料、取扱説明書、自治体ニュースや郵便物などの情報や通知があります。

 代々伝わる秘伝のレシピや思い出の写真は、本人やその家族にとっては大切な財産だという人もいるかもしれません。しかし、当事者にとって価値があっても、第三者には値段がついていない思い出なので、「書類モノ」になります。

 前述した「健康モノ」「お金モノ」「書類モノ」はそれぞれ、「紙類」「モノ類」「デジタル類」の3種類に分けられます。世の中的にはデジタル化しつつありますが、まだまだ家の中は紙が多くあります。また、銀行印やパスポートのような貴重品もあります。

 なくすと困る「紙類」の情報は、デジタルにしてバックアップとして保存すると安心です。

「金額順」「時系列」「自分基準」
の3つの軸で考える

「紙モノ」を「健康モノ」「お金モノ」「書類モノ」に分けたら、次のステップでさらに細かく分けていきます。

「紙モノ」整理で迷うのは、仕分けの基準がわかりにくいことです。そこで「金額順」「時系列」「自分基準」という3つの軸で考えると、たいていどれかに当てはまるので、うまく片づけを進めることができます。