まず、コミュニケーション能力が高く、こちらの希望や事情をきちんと聞いてくれる人かどうか。こちらの話をろくに聞かずに媒介契約の話を進めようとしたり、説明がわかりにくかったりする人は避けたいところです。
中古物件の仲介売却は、6カ月以内に売れるのが一般的という印象です。一般媒介契約では売主に途中経過を報告する義務がないので、売主のほうから様子を聞くことになりますが、専任媒介契約、専任専属媒介契約の場合は定期的に報告する義務があります。
そのタイミングで、売るための対策について確認しておきましょう。きちんとした販売計画が立てられていれば、「この担当者はちゃんと考えてくれている」と判断していいと思います。
具体的な販売計画を持っているか
また、不動産に関する知識や経験が豊富かどうかも大切です。今までに取り扱った件数を聞いたり、実家の良いところや悪いところを聞いたりしてみて、的確に答えてくれるようなら安心です。どんなに高い金額を提示されても、売れなければ困ってしまいます。
この金額を出したからにはなんらかの根拠があるはずで、それでも売れなかった場合はどのような販売計画を立てているのか、具体的に聞いてみましょう。
そのときに「いや、なんとかなりますから。心配しなくて大丈夫ですよ」と軽く流すような担当者だったら、あまり深入りしないほうがいいかもしれません。売却にともなうリスクについても何でも正直に話してくれる担当者なら、任せてもいいと考えられます。
不動産売買において、会社選びと担当者選びのどちらが大事かと問われたら、私は迷わず担当者選びと答えます。結局のところ、物件が売れるかどうかは価格と、担当者がどれだけ親身になってくれるかで決まるといっても過言ではありません。良い担当者かどうかは、売主が見きわめなければならないのです。
もちろん“百点満点”の営業担当者はいませんし、相性の問題もあるので難しいところですが、不動産は高額な取引になるからこそ信頼関係が一番大切です。良い仲介業者、担当者にめぐり会えるかどうかは運も大きいですが、ここでお伝えした特徴を参考に見きわめましょう。