スウェーデンのコミュニケーション研究の第一人者である筆者によれば、人間の性格には4つの大きなタイプがある。そしてこれらを視覚的に表現したのが、4色(赤・青・黄・緑)の分類図だ。そのうち黄タイプは、人生をいつだって楽しもうとする誰からも好かれる得な性格だが、感情に走りやすいのがウィークポイント。思慮に欠けた決断に巻き込まれないよう注意が必要だ。本稿は、トーマス・エリクソン『世界にバカは4人いる』(フォレスト出版)の一部を抜粋・編集したものです。
人生はパーティーのようなもの
最大限に楽しむのが黄タイプ
本書48ページより 拡大画像表示
「楽観的」「人生を肯定する人」「明るい人生観を持った人」「可能性を秘めた人」。これらの表現は、黄タイプの性格をまさにぴったりと表している。黄タイプにとって、人生は生きるためにあるもので、常に楽しむことを見いだそうとしている。人生はパーティーのようなもの。だから最大限に楽しもうとするのも黄タイプ。楽しんだり、常に笑っていたいという気持ちが彼らを動かす。
常に、どこかしらで太陽は輝いているのである。雲がかかった暗い天気のような雰囲気のときですら、太陽が照っているような明るい発言をしたり、何カ月もいい知らせがないというのに、気にしないで笑っていられるような人をご存じだろうか?
そんな人たちこそ、黄タイプの人間だ。パーティーの場で、いつも多くの人に囲まれている人を見たことがあるだろうか? そう、その中心にいるのは、黄タイプ。周囲を楽しませる存在だ。場の雰囲気を常に盛り上げ、いいパーティーになるよう注意を向けているのも、黄タイプ。面白くないと思ったら、彼らはもっと楽しそうな場所へと移動する。
誰が黄タイプかはすぐにわかる。常におしゃべりをしている人、質問をするより答えてばかりの人、それも誰も質問していないことに答えている人、それが黄タイプだ。
会話の内容に関係のない昔話をしながら答えたりなんかもする。でも、そんなことは特に気にならない。というのも、彼らと話しているとこちらまで楽しくなってくるからだ。彼らのポジティブさのおかげで、怒ることすら忘れてしまうほどだ。
黄タイプはどのタイプよりも人に好かれるタイプだ、とまでも言い切ってしまおう。
「なぜそこまで断言できるのか?」という声が聞こえてきそうだが、あなたも実際に目にしたことがあるはずだ。周りを楽しませ、気分を良くし、常に面白いことが起こっているようにするのが黄タイプ。人からの注目を浴び続ける方法を知っているのだ。