石破・河野・高市の3氏が
「ポスト岸田」となる可能性は低い
その場合、「ポスト岸田」は誰か?ということになるが、筆者が取材する限り、現時点では、各メディアが予測として報じている、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相、高市早苗経済安保相になる可能性は極めて低い。
事実上、首相となる自民党新総裁を、党大会ではなく両院議員総会で決める形になった場合、複数の派閥の支持がなければ勝利できない。
岸田首相が急に降板した場合は、党大会を開く日程的な余裕がないため、両院議員総会を舞台に、「派閥連合の候補」vs「無派閥の候補」の戦いとなって、より多くの派閥から支持を集めた人物が勝つ、と筆者はみる。つまるところ、派閥政治なのだ。
ただ、これだけは言える。本稿の最後は、ある議員の言葉で締めくくりたい。
「岸田首相は、年頭記者会見で『日本の将来にとってこの極めて重要な1年』と語っていたが、国内外ともにこんなに重い課題が続く年はこれまでにない。誰が総理であっても、日本の政治が揺らげば、被災地復興や対中国という観点から絶対に良くない」(自民党・無派閥衆議院議員)
(政治・教育ジャーナリスト/大妻女子大学非常勤講師 清水克彦)