特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#3で取り上げるのは、アパレル関連業界だ。かつて若い女性を中心に、爆発的な人気を誇った服飾雑貨のサマンサタバサジャパンリミテッド。現在、深刻な経営不振に陥っている同社は、アパレル関連業界の倒産危険度ランキングでワースト7位だった。そのサマンサよりも、順位が悪かったアパレル企業は?(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
新規の追加融資謝絶のサマンサがワースト7位
倒産危険度ランキングで同社より悪いアパレルは?
かつて若い女性を中心に爆発的な人気を誇った服飾雑貨のサマンサタバサジャパンリミテッドが、深刻な経営不振に陥っている。
業績の不振は厳しさを増すばかりだ。サマンサは昨年12月、2024年2月期の業績予想を下方修正し、純損益の見通しを3.2億円の黒字から11.4億円の赤字に引き下げた。8期連続で最終赤字に陥る非常事態を受けて、同社は従業員への冬のボーナス不支給を発表した。このことは、インターネットを中心に話題を集めた。
さらに、『【スクープ】サマンサタバサは1月31日のデッドラインを越えられるか?メインバンクの「意向」判明』で報じている通り、同社のメインバンクである三井住友銀行が、サマンサに対して新規の追加融資を謝絶していることが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。サマンサは、一層の窮地に追い込まれそうだ(詳細は上記の記事を参照)。
苦境にあるのはサマンサだけではない。アパレル業界の経営環境は依然として厳しい。コロナ禍やインフレを経て、消費者の生活防衛意識は高まっており、アパレルに対する支出は減少傾向が続く。一方、円安による仕入れ値や物流費の高騰などで生産コストは上昇しており、企業収益が圧迫されているのだ。
そこで今回、ダイヤモンド編集部ではアパレル業界の倒産危険度ランキングを作成した。その結果、36社が“危険水域”に入っていることが判明した。
サマンサはワースト7位にランクインした。経営が非常に厳しい同社よりも順位が悪いアパレル企業はどこか。次ページでは、ワースト上位企業の顔触れを見ていこう。