「やり抜く力がある子」の親が意識しているたった1つのこと写真はイメージです Photo:PIXTA

「“やり抜く力”がある子は伸びる」そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【子どもの「やり抜く力」の育て方】をお届けする。

やり抜く力は「習い事」で身につける

 子どもの「強み」を育てる1番の近道は、習い事にあります。しかし、やみくもに頑張っていてはもったいないのです。習い事の効果を最大限高めるには親のサポートが必須だとお伝えしました(詳細は『「努力できる子」の親がしているたった1つの習慣』を参照)。 

 子どもの習い事をサポートする時、親は「ルーティン化」を意識しましょう。子どもの習い事上達には基礎技能の強化が不可欠なのですが、素振りをしたり、ランニングをしたり、毎日同じようなドリルを繰り返すというのは、多くの子どもにとって「つまらないもの」なのです。

 つまらないものを継続するには「ルーティン化」が一番効果的です。習い事の練習を、毎日の歯磨きのように「当たり前の行動」にできれば、退屈な基礎練習にも「当たり前」に向き合えるようになります。

 子どもの基礎練習に親がつき合ったり、親が練習する姿を子どもに見せることで、練習のルーティン化がスムーズに進みます。親がサポートする場合「変化の多い楽しい練習」ではなく、「淡々と同じ練習を繰り返す」ルーティン化を意識しましょう

 その際、日々の練習メニューもルーティン化します。スポーツであれば準備体操、基礎練習、応用練習、クールダウンという要領で、毎回同じパターンを繰り返します。すると、子どもは次に何をするのかがわかり、不安なく、無駄なく、淡々と練習に向き合えるようになります。

 さらに、起床時間や食事時間と同じように、習い事の練習時間を日課に含めておくと、練習のムラが少なくなります。子どもと相談して「毎日のスケジュール表」を作りましょう。起床時間、朝食時間、学校に行く時間、帰宅時間、おやつの時間、宿題の時間、練習の時間、夕食の時間、娯楽の時間、就寝時間などを決めて、子どもの目に入る場所に貼るのがおすすめです。

 日々やるべきことを規則正しく継続していると、子どもに「良い習慣」が身につきます。すると情緒が安定し、頭脳の働きも活発になります。ルーティン化は習い事はもちろん、身体発達、学力発達、人間関係にもプラスの影響を与えてくれるのです。

 習い事をきっかけに、親自身も習慣を変えつつ「良い習慣」が身につく仕組みを作りましょう。どんな小さなルーティンでも、1つ身につけるだけで大きな効果が生まれます。

 ただ、いくら習い事での競争が大切と言っても子どもの特性に合わない習い事をしていては子どもが楽しめず、効果が見込めません。「その子にピッタリ合うものを長く続けて成功体験につなげてあげること」が何より大切です。

「わが子にピッタリの習い事を詳しく知りたい!」という方のために、著書『「強み」を生み出す育て方』ではオリジナル診断を掲載しています。気質×才能の25タイプ別診断で「わが子にピッタリの習い事」がカンタンにわかります!

「やり抜く力がある子」の親が意識しているたった1つのこと「強み」を生み出す育て方』(船津徹/ダイヤモンド社)より
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

「やり抜く力がある子」の親が意識しているたった1つのこと「強み」を生み出す育て方』 (船津徹・ダイヤモンド社)定価:1980円(税込)

 子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?

 たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。

 つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。