早稲田大学が
3社ともランク外に

 23年のセブン‐イレブン・ジャパンのランキングは、1位が東洋大学、2位は法政大学、同志社大学、関西学院大学の3校が並んだ。

 ファミリーマートは、1位が東洋大学、2位は法政大学、明治大学、同志社大学の3校が並んだ。

 ローソンは、日本大学が1位、中央大学が2位、3位は創価大学、東京農業大学、東洋大学、明星大学、近畿大学、福岡大学の6校が並んだ。

 関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)、MARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)、日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)は前年同様、ランクインしているところが多い。

 一方で、前年は3社いずれにもランクインしていた早稲田大学は、23年のランキングではランク外となった。早大の「就職先企業・団体」ランキングで述べた通り、早大の卒業生は主にコンサルティング、ベンダー、金融、公務員などに就職しており、小売業界からそうした業界の企業に流れている傾向が見られる。

固定観念にとらわれず
グローバルな視点を持てるか

 小売業界は今、短期的に見て二極化のフェーズに入っている。インフレ下で低価格商品が売れる傾向にあり、ディスカウントストアが好調な一方、苦戦が続いた百貨店でも訪日外国人観光客の需要回復に加えて、日本人向けの高額商品も売れ行きがいい。

 人手不足感が強まっており、生産性を上げるため、各社さまざまな投資をしながら効率化を図っている。中でも、顧客との関係作りの一環である「リテールメディア」が注目されている。

 小売業界はトレンドの移り変わりが早いため、就職したいなら、固定観念にとらわれず新しい発想を持てるかがポイントだ。また、最近は海外進出する企業が増えており、欧米やアジアの小売業界の動向をリサーチするなど、グローバルな視点を持てれば活躍の場が広がるだろう。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
医科・歯科の単科大等を除く全国749大学に2023年春の就職状況を調査。567大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」、京都大学は「京都大学新聞」より集計。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。企業名は大学通信の調査方法にのっとって表記しており、正式名称と異なる場合がある。(調査/大学通信)