日銀「追加利上げ」は年内なのか、マイナス金利解除後“次の一手”のかく乱要因は円安Photo:PIXTA

マイナス金利解除後の日本銀行の「次の一手」はいつで、どこまで金利は上がるのか。追加利上げは物価動向次第なのは言うまでもないが、2024年春闘の高めの賃上げが中小企業にも波及し、物価押し上げ要因となっていけば25年末までに0.5%までの引き上げはありそうだ。さらに円安が予想外に進行した場合は、利上げの前倒しや最終的な政策金利の水準の上昇もあり得る。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

「緩和的な環境維持」植田総裁発言
市場は年内の追加利上げ織り込まず

「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」――。

 植田和男・日本銀行総裁は、マイナス金利解除などの大規模緩和策の終了を決めた3月19日の金融政策決定会合後の記者会見でこう語った。

 言葉通りに受け取れば、次の利上げは当分ないということになる。市場も素直に日銀の姿勢に反応した。

 政策金利動向(現在誘導目標が0~0.1%、3月28日の実勢レートが0.077%)を反映するOIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)先物の水準を見ると、3月28日時点で6カ月物が0.10875%、1年物が0.17625%前後である。仮に利上げの1回の引き上げ幅が0.1%なら年内に1回の利上げ、0.25%幅なら年内の利上げの可能性は低いと市場は見ている。

 一方、日銀ウオッチャーの予想は、0.25%幅での利上げを前提として、年内の利上げはないとする見方から、年内に1回の利上げありとする見方の範囲にほぼ収まっている。

 日銀の「次の一手」はどうなるのか。次ページ以降、年内に利上げなし、年内に1回の利上げあり、それぞれのメインシナリオと左右する条件を検証していく。