最強の小学校低学年の教育#4

説明会は瞬時に満席となり、入塾待ち状態が続くJ PREP Kids。楽しいだけの英会話教室ではなく、フォニックス(英語の文字と音声の関係)を重視しながらも読む、書く、話す、聴くという4技能を伸ばすプログラムが、都市部の教育意識の高い家庭から大きな支持を得ている。特集『中学受験に勝つ! 最強の小学校低学年の教育』(全7回)の#4では、元米イェール大学助教授でもある代表の斉藤淳氏に早期から英語を習うメリットや英語塾の選び方、家庭学習法について聞いた。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

大学入試の英語が著しく難化
早い段階からの準備が不可欠に

――都市部では4技能を強化する小学生対象の英語塾が人気で、J PREP Kidsも各校舎でキャンセル待ちが続いています。子どもの海外大学進学を意識している家庭が多いのでしょうか。

 大多数は国内の大学に進学すると思います。ただし、日本の大学入試においても英語は著しく難化しています。

 例えば、1989年の共通1次試験と2022年の共通テストの筆記試験を比較すると、100分で2761語だったものが、80分で5850語に総単語数が増加しています。1分あたりの語数は2.68倍に増えているわけです。

 各大学入試における英語の難易度の変遷を見ても、東大を含めて分量が大きく増えています。これを見たら心配になりますよね。リスニングについても同様で、東大でリスニング問題が初めて導入されたのは89年ですが、そこから3倍近くに総単語数が増えています。

 以前であれば、高校3年生からでも最低限の準備はできたかもしれません。ですが、今は早い段階から英語に向き合わないと、難関大学を突破する実力に到達するのは難しいという冷酷な現実があります。進学先の大学が海外、国内に限らず、英語は早くから取り組んでおかないと損をするよねという気持ちではないでしょうか。

――早期英語教育に対しては、日本語、英語共に中途半端になると心配する方もいます。

次ページでは低学年から英語を学ぶメリットに加えて、フォニックス(英語の文字と音声の関係)を最初に学ぶ重要性、中学入試で難関校に合格した生徒が英語につまずくポイント、東大など難関大学合格から逆算する英検取得時期のめどまで解説。また、最小時間で最大の効果を出す英語学習の秘訣や「出遅れ組」に対するアドバイスについても、科学的根拠に基づいた斉藤淳氏のインタビューをお届けする。