少々苦手なことがあっても、それですべての価値を判断されるわけではないのです。

(2)お願いすることを申し訳なく感じる場合の対処法

「お願いするのが申し訳ない」と言う人も多いです。

 そして、断られると、ものすごくショックを受けます。

 自分は嫌われてしまった、お願いするんじゃなかった、と後悔して寝込んでしまう人もいるぐらいです。

 しかし、安心してください。

 お願いしても嫌われません。逆に好かれます。

 なぜなら、人は人を助けたい生き物です。そして、人にお願いをされるのは嬉しいものなのです。

 あなたが何かをお願いすると、相手は良い気分になれるのです。

 もちろん、お願いの程度や相手の状況にもよりますが、試しにそう大変じゃないことから頼ってみると、案外気持ちよく引き受けてくれます。

 また、申し訳ないからといって、「こういう条件をつけるからやってくれない?」という言い方にすると、かえって協力を得にくい場合も多いです。

 実際、クライアントがそういうお願いをしていたので、言い方を変えてもらいました。

「すぐには何もお返しできませんが協力お願いします!」

 というメッセージにすると、状況は一変しました。たくさんの人が手伝ってくれたのです。

 近い関係であればあるほど、取引条件を出されたら距離を感じてしまうわけです。

 仲間に対しては、人は、ただ手伝いたいから手伝うのです。

(3)“自分がやったほうが早い”の対処法

 これも優秀な人ほど、陥りがちな思考ですね。

 なぜなら、他人に任せるとクオリティは下がるし、時間はかかるし、ミスやトラブルも起こるからです。しかし、それでもぐっとこらえて仕事を任せていきましょう。

 なぜなら、ほとんどの場合それで十分仕事が回っていくからです。

 クオリティが少々低く、スピードが少々遅くても、ほとんどのお客様にとっては許容範囲内です。

多くの会社を見てきましたが、ミスやトラブルが発生しても、大きな問題にはなりません。

 長い目で見ると、人に任せたほうが目的に早く到達します。

 問題をゼロにしたところで、目的地にたどり着かなければ意味がないわけです。