慶應義塾大学が1位を独占
コンサル業界と熾烈な競争
23年のランキングでは、3メガバンク共に1位が慶應義塾大学、2位が早稲田大学となり、早慶が強さを見せた。中でも、慶應義塾大学が三井住友銀行で早稲田大学を上回り、1位を独占することになった。
3位以下を見ると、3メガバンクで傾向が少し異なる。
三菱UFJ銀行は、東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学と旧帝国大学が上位に来ている。
一方、みずほフィナンシャルグループはMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)が上位に来ており、その中に東京大学や関関同立の一角である関西学院大学、同志社大学が食い込むという構図になっている。
三井住友銀行は他の2社の中間で、旧帝大、MARCH、関関同立勢が入り交じっている。
3メガバンクが早慶の人材を欲していることは明らかだが、他業界との獲得競争が激しくなっている。
慶應義塾大学「就職先企業・団体」ランキング(https://diamond.jp/articles/-/341087)を見ると、現在はコンサルティング業界の方が学生からの人気は高そうだ。
関連会社の事業が成長
海外での預貸業務も拡大
ここ10年間、メガバンクを中心に連結決算と単体決算の差が広がってきた。つまり、関連会社の事業が成長しているということだ。
例えば、資産運用や投資信託の販売などの手数料収益が増えている。また、投資銀行部門ではM&A(合併・買収)なども手掛けている。さらに、子会社が海外での預貸業務を拡大しているケースもある。
これらの分野に興味があるなら、メガバンクは学べることが多い。海外取引もあるため、英語の習得は重要だ。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。
医科・歯科の単科大等を除く全国749大学に2023年春の就職状況を調査。567大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」、京都大学は「京都大学新聞」より集計。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。企業名は大学通信の調査方法にのっとって表記しており、正式名称と異なる場合がある。(調査/大学通信)