米銀最大手JPモルガン・チェースは、顧客層として消費者は健全で安定しているとの認識を示している。ただ、銀行と消費者とでは健全性の捉え方は同じではないかもしれない。
JPモルガンは20日の投資家向け説明会で、個人向け銀行サービスや住宅ローン、クレジットカード、自動車ローンなどを手掛ける「コンシューマー&コミュニティーバンキング(CCB)」事業に関するさまざまな好調な数値を取り上げた。例えば、クレジットカードの貸倒損失の割合を示す純貸倒償却率は今年は3.4%程度になるとの見通しを示し、従来予想の3.5%弱から修正した。最近同行は新規顧客を数百万人規模、支店数は数百規模で増やしており、今年はCCB事業で安定した純金利収入と非金利収入の増加が見込まれるとした。発表資料では「消費者の金融健全性はほぼ正常化しており、安定している」との見方を示した。