米半導体大手エヌビディアが22日発表した2-4月期(第1四半期)決算は引き続き好調で、同社は大いに波に乗っている。だが、人工知能(AI)ブームの中心にある同社の立場を弱めかねない脅威が生まれつつある。競合他社や主要顧客はエヌビディア製品との差を埋めることができる半導体チップの生産を目指している。その一方で、AI市場は変化しており、エヌビディア製品の人気を低下させる可能性がある。AI企業は大手、中小を問わず、より小規模なモデルを構築・展開する方法を模索するようになっている。このようなモデルは特定のタスクに有効に機能し、エヌビディア製チップに頼らなければならないほどの演算処理能力を必要としない。状況次第では、この1年好調だったエヌビディアに陰りが見え始める可能性がある。同社の2-4月期売上高は3倍増となり、5-7月期にも倍増が見込まれている。同社の成功は株価を過去最高水準にまで押し上げ、2倍超の増配と1対10の株式分割の発表につながった。
エヌビディアの好調は続くのか 芽生える脅威
新たな競争とAI市場の変化に直面
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