狂乱バブル ホテル大戦争#16提供:ヒルトン

世界五大ホテルチェーンの一角、米ヒルトンの日本・韓国・ミクロネシア地区代表のジョセフ・カイララ氏がダイヤモンド編集部のインタビューに応じた。カイララ氏は2030年までに日本で100軒のホテルを開業する目標を打ち明け、その戦略についても包み隠さず語った。特集『狂乱バブル ホテル大戦争』の#16では、ヒルトンのカイララ氏のインタビューをお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

ヒルトン日本参入から60周年
CEOが「100軒を開業する」宣言

――訪日外国人旅行者(インバウンド)が好調です。外資系ホテルにとってシェア拡大のチャンスが到来しています。

 われわれが日本に参入してから、昨年で60周年を迎えました。60年もの間、ヒルトンは日本でプレゼンスを示してきました。そのお祝いということで、われわれのCEO(最高経営責任者)、クリストファー・J・ナセッタ氏が来日しました。

 そのパーティーの中で、ナセッタ氏は「日本でホテル100軒を開業する」と宣言しました。そう宣言できるほど、日本のホテルマーケットの環境が良いことに加え、われわれの日本のホテル事業は好調です。実際に、OCC(客室稼働率)、ADR(客室単価)、RevPAR(1室当たりの客室売り上げ)といった業績を見る上で重要な指標は、いずれも高い数値を見せています。日本のマーケットは力強い。

 われわれだけでなく、同業他社もシェア拡大のチャンスとみてアグレッシブです。われわれが展開するブランドは一つ一つアイデンティティーがあり、顧客の好みに応じたブランドをそろえています。こうしたことは、日本でシェアを拡大していく上で大きく役立つと思います。

――シェア拡大の戦略は。