市場が拡大するコンサル業界。採用増加も進む中、中途市場が活発になっており、特にデジタル系の人材が引っ張りだこだという。反対に、コンサルからの転職も増え、キャリアアップのパターンもできている。特集『コンサル激変』(全8回)の#5では、コンサル転職の「入退場」について解説する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
コンサル転職の引き合いが強まる
市場規模の拡大に伴って採用数も増加してきたコンサルティング業界。新卒市場だけではなく、中途市場でも人材の引き合いは強まっている。
転職サイト運営などを手掛けるビズリーチのデータによれば、コンサル業界のスカウト流通量は、過去3年で1.71倍にも増加しているという。
さらに業種別に見ると、システムやパッケージ導入などを手掛ける「ITコンサルタント」は過去3年で1.96倍と急増。戦略コンサルタントや業務プロセスコンサルタントなどを含む「コンサルタント」の1.38倍と比べれば分かる通り、とりわけIT系のニーズがコンサル転職市場のけん引役となっている。
コロナショックの影響によりファームによっては「厳正採用」の傾向を強めているが、こうしたITやデジタル関連の拡大が進むという業界動向は定常化している。そうした影響もあって、ここ数年、中途採用の傾向にも大きな変化が生じているのだ。
どんな人がコンサルに入ってきて成功するのか。逆にコンサルから転職する場合、どんな人が重宝されるのか。見ていこう。