解消過程はその通りだと思いますね。ポピュリズムって言葉がいいかどうかは別として、少し長い目で見て、こういうことの方がいいかどうかという判断よりも、当面の荒ぶる世論をなだめていこうという判断が岸田さんには強い。

 政治資金規正法改正もね、麻生(太郎)さんが「将来に禍根を残すような改革だけはやっちゃいかん」と言ってるのが、僕はある程度当たってんじゃないかと思う。

 選挙の当落は、地道な「日常活動」で決まる。よほどポピュリズム的な人気があるとか、テレビとかメディアの露出による知名度があることを別にすればね。

 この日常活動の積み重ねは、何によって支えられてるかは政党・個人で違ってきます。強力な支援団体を持つ政党、専従職員を持つ労組が支援する政党、異論を封殺する強い組織を持つ政党、出来あがった組織を譲られる世襲や後継指名候補、資金が潤沢な資産家の子女、そして最後にそれ以外の候補者。

 私はそれ以外の候補者として、40年前に個人寄付文化が定着していない日本で、広く薄い中小企業や団体の善意の寄付に支えられ初当選できた。

 今回のような政治資金規正法改正、企業・団体献金を禁止をしたら、そういう人のいない国会構成になるのでないかと心配ですね。これが日本の民主主義からしていいことかどうかはやっぱい考えないといけない。

――政治資金規正法が改正されましたが、政策活動費の透明化などが不十分だと野党は批判しています。