パワステを変えたら重くなる
心配していたが、実際には思わぬ効果が

ND型ロードスターND型ロードスター(広報写真)

齋:新しいのは良いけれど、大きいクルマのモーターだから重くなってしまいますよね。だから変えたくなかった。でも変えてみたらビックリです。すごく良くなった。前のモーターに対応するソフトでは、センター付近の微妙な動きの部分が思うようにいかなかったんです。ここが完璧にコントロールできるようになり、すごく綿密に動かせるようになった。この部分の動きに僕らは非常にこだわっているんですよ。前は直進状態からハンドルを切ると、ちょっと壁を超えなければいけないような、軽い抵抗があったんです。新しいモーターと制御で、それがなくなった。

F:ステアリングの切り始めに軽い抵抗があった。

齋:本当に微妙なところなのですが、軽い抵抗がありました。それが、ステアリングを切った瞬間からスッと何の抵抗なく回るようになりました。最初のひと転がしの部分が、何の違和感もなく入っていけるようになった。これは低速領域から実感できるはずです。

F:分かります。試乗車に乗って、最初の交差点で「え?何これ?」と思いましたもの。なるほど、切り出し時の抵抗がなくなったからそう感じたんですね。何というか、非常にナチュラル。違和感がなさ過ぎて、逆に違和感を覚えるくらい(笑)。あとはブレーキですね。ブレーキが前よりも効くように感じました。ここはどのように変えたのですか?

齋:え?ブレーキですか?

F:はい。特に高速領域において。パニックブレーキとまでは言わないまでも、高速で強くブレーキを踏んだ時の挙動が、今までとは段違いに効くように感じました。

齋:えーと……ブレーキは変えていません……。

F:え……変えてない……?

齋:ブレーキは変えていません。前輪も後輪もマイナーチェンジ前と全く同じものを使っています。

F:げー。試乗記にも「ブレーキが効くようになった」と書いてしまいました。素人丸出しだ。ハジかいたな……(汗)。