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 すぐ次の年に解散があり、中選挙区制度の下で衆議院選挙が行われることになりました。中選挙区では参議院選挙と同じく奈良県全域が選挙区でしたので、再度挑戦を決意しましたが、前年に自民党公認候補と無所属で戦ったという理由で、公認は出ません。

 衆参2回の選挙を通じて、「やっぱり派閥の力はすごいものなのだな」と実感しました。渡辺恒雄さんの著書『自民党と派閥』でも中選挙区制と派閥の密接な関係が書かれていたのが印象的ですが、中選挙区で自民党の議員同士が戦う選挙の中では、派閥に入っていなければ不利になる。新人が公認を取る場合にも派閥の影響が大きいのだと思い知りました。

すべての派閥に嫌われた…高市早苗の政調会長時代「お前は何様だ!」ブチギレる重鎮に返した、直球すぎる言葉とは?高市早苗氏 Photo by Wataru Mukai

 この頃、福田赳夫元総理とのご縁をいただき、清和会(後の清和研)の幹部からは「無所属で勝ち上がってきたら、追加公認で自民党に入党させるから」と言われていたのですが、すぐには実現しませんでした。平成研から「待った」がかかったのかもしれません。

――派閥同士の力関係が影響するのですね。

 事情は分かりませんが、結局1年8カ月、無所属で過ごしました。自民党に入党できたのは、2期目の当選を果たした後です。

――小選挙区制の導入以降、派閥の影響力はどう変化しましたか。

 小選挙区制度の下では、党執行部の力が圧倒的に強くなりました。候補者の公認も離党者の復党も、実質的には幹事長などが決め、総務会で最終決定するという流れです。