「アートとサイエンスで、子どもの学力は飛躍的に伸びる!」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。本「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【サイエンス好きな子どもにピッタリの習い事】をお届けする。
アート+サイエンスで
「子どもの学力」が飛躍的に伸びる!
「好きなことは時間を忘れて夢中になる」「探究心が人一倍強い」こんな子どもは研究者気質が強いかもしれません。今回は、そんな子どもと相性抜群な習い事をご紹介します。
研究者気質の子どもの習い事を成功させるカギは「探究心」にあります。プログラミング、スポーツ、アート、料理など、さまざまな習い事の中から、子どもがハマりそうな分野を紹介してあげると、一気にのめり込みます。もし、すでに子どもがハマっていることがあれば、さらに知識と技能を伸ばす「環境」を作ってあげましょう。
研究者気質の子どもで「サイエンス分野への関心が強い」場合、絵画や造形などアート面の習い事もかなりおすすめです。
ミシガン州立大学の生理学教授、ロバート・ルートバーンスタイン博士が「ノーベル賞受賞者のバックグラウンド」を調査したところ、アート関連の趣味を持つ人が、一般の科学者(ノーベル賞非受賞者)の「3倍」いたことがわかりました。
また、同研究ではノーベル賞を受賞できる確率を「アートの種類別」に分析しました。その結果、絵画・彫刻などのビジュアルアートに取り組んでいる人はノーベル賞受賞の確率が(取り組んでいない科学者に比べて)7倍高く、写真を趣味とする人は8倍高く、演劇やダンスなどのパフォーマンスアート(舞台芸術)に取り組む人は「22倍高い」という驚くべき数字がわかったのです。
この研究を行ったルートバーンスタイン博士は、アートで培った「創造性」が実験能力を高め、研究にもプラスに働くのではないかと結論づけています。
アートとサイエンスが互いにプラスに影響し合うことは、研究者気質の子どもの習い事を考える上で重要なヒントになります。アートに取り組むことで「クリエイティビティー」が活性化され、学力面にも良い影響を与えてくれるのです。
アーティストであり研究者である京都大学教授の土佐尚子さんは、東京大学で工学博士の学位を取得後、マサチューセッツ工科大学の先端視覚研究センターのフェローを経て、京都大学の教授を務めるという華麗な経歴の持ち主です。
「本が好きで、そこからイメージを膨らませていました。母親がアートが好きだったので、クラシックの演奏会や美術館には、早くから一緒に行っていました。中学に入った頃に、私自身がアートに興味を抱き、絵を描くようになりました。アートが好きになるか嫌いになるかは、ひとえに小中高の美術の先生と合うか合わないかだと思います。私は、中高の美術の先生とすごく相性が良かったんですね」
土佐さんの場合、母親と美術の先生という環境があったから、アートにハマったわけです。このように研究者気質の子どもに「アート」を紹介してあげると、思いもしないような発想が生まれてくることがあります。
科学に裏付けられた「技術」とアートで培われる「創造力」。この2つを研究者気質の子どもに与えると、将来、ノーベル賞学者やクリエイターとして世界の舞台で活躍できるかもしれません!
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子育て成功のカギは「強み育て」にある
子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?
たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。
つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。