差し出されたのは、バランスボール。青色だった。ちなみにニコさん、ニコ・ニコルソンというお名前だが日本の方で、東北地方の宮城県がふるさととなる。

「特に理由はなく、なんとなく付けたペンネームなんです。深い意味はないんですよ」と苦笑しつつ教えてくれた。

 作画が一段落したとのことで、食事の用意にかかる。

チルド餃子とミックス野菜で作る
“名前のない”シンプル鍋

 冷蔵庫からまず取り出したのはカット野菜、そしてチルドの餃子。乾物ストックから小分けになった春雨も。

「疲れてるときや寒い日、野菜をとりたいときに、よく鍋をやりますね」

 ル・クルーゼの片手鍋にカット野菜を200グラム程度も詰めただろうか。そこに餃子、ひたひたになる程度の水を加えて火にかける。チルドの餃子は『ホソヤ』のものだった。千葉県の食品メーカーで、関東のスーパーではわりにおなじみの商品だ。ここのしゅうまいも手頃でおいしく、私もよくお世話になっている。餃子やしゅうまいは鍋や汁の具にすると、全体のうま味も増してくれるのがありがたい。

「ふたをして火にかけて、しばらく放っておけるのが鍋のいいところ。普段なら作画に戻ってますよ。煮えるまでにまたちょっと描けますからね」