「子どもには、少しでも体によいものを食べさせたい!」ですよね。
でも、ごはんは毎日のこと。なるべくシンプルで簡単に済ませたいものです。
この連載では、『医師が教える 子どもの食事 50の基本』の著者で、赤坂ファミリークリニックの院長であり、東京大学医学部附属病院の小児科医でもある伊藤明子先生が、最新の医学データをもとに「子どもが食べるべきもの、避けるべきもの」をご紹介します。
不確かなネット情報ではなく、医学データと膨大な臨床経験から、本当に子どもの体と脳によい食事がわかります。毎日の食卓にすぐに取り入れられるヒントが満載です。
※食物アレルギーのある方は必ず医師に相談してください。
どうして「みそ」はカラダにいいの?
みそは優れた善玉菌です。ぜひ毎日取り入れてください。
みそ汁の具材には野菜を入れましょう。善玉菌と食物繊維を一緒に摂れるので、より腸活効果が上がります。
また、みそをディップ(生野菜などにつけて食べるペースト状のもの)として取り入れるのもおすすめです。みそ汁よりもさらに手軽でおやつにもぴったりです。
最近では、出汁(だし)入りや液状のみそなど、時短につながるうれしい商品も登場しています。
甘口、辛口など味わいの違いを楽しむのもよいですし、赤みそ、白みそといった色の違いでも食卓に変化が出ます。ちなみに、色の違いは糖とアミノ酸が反応して褐色に変化することで起こります。赤みそは仙台みそ、会津みそなど関東地方や東北地方に多く、白みそはおもに関西地方で見られます。
栄養価には、さほどの違いがありませんので、好みのものを選ぶとよいでしょう。
みその塩分は大丈夫なの?
みそを作るときに塩を使うことから、みそ・みそ汁が塩分の摂取過多につながっていると長年思われてきましたが、それは昔の話。
次のグラフは、みそ汁を飲む頻度と血圧との関係を調べたものです。よく飲む人とあまり飲まない人とで、血圧に違いは見られませんでした。
近年の研究では、みそ汁を毎日飲んでいる人のほうが血圧が上がらないことから、みそ汁に降圧作用があることがわかっています[*63]。そのほか、自律神経の調整作用があることも示されています。安心してみそを活用してくださいね。
このほかにも『医師が教える 子どもの食事 50の基本』では、子どもの脳と体に最高の食べ方、最悪の食べ方をわかりやすく紹介しています。
(本原稿は伊藤明子著『医師が教える 子どもの食事 50の基本』から一部抜粋・編集したものです)