必見!「早来迎」と絵伝&念仏集

「法然と極楽浄土」にちなんだオリジナルの極楽風呂桶とタオル。至福のお風呂タイムを「法然と極楽浄土」にちなんだオリジナルの極楽風呂桶とタオル。至福のお風呂タイムを

 前期展示の見どころは、法然上人が仏さまの教えを体系的につづった根本宗典「選択本願念仏集」(国の重要文化財/京都・廬山寺蔵)。法然上人に深く帰依した関白の九条兼実の願いにより、つくられました。法然上人の自筆と伝わる冒頭部分に、目を凝らしてみましょう。

 もう一点、「法然上人絵伝」(国宝/京都・知恩院蔵)48巻のうち6巻が、期間中3回に分け2巻ずつ展示されます。吉水草庵で仏さまの教えを説く法然上人のもとに、公家、武家、他宗派と思しき僧侶ら多くの人々が集まってくる様子を描いた「巻第六」(10月8日~20日展示)など、法然上人の生涯を全48巻にわたって伝える貴重な絵巻です。

 この展覧会最大の目玉といえそうなのが、後期展示でお目見えする通称「早来迎(はやらいごう)」。正式名称は『阿弥陀二十五菩薩来迎図』(国宝/京都・知恩院蔵)です。修理を終えてから初めての公開。補強のため新しく本紙の裏に貼った「肌裏紙」により、鮮明になった山水表現をじっくり堪能してください。本当に25尊の菩薩が描かれているのか、数えてしまいました。

 展覧会を楽しんだ後は、館内のミュージアムショップへも立ち寄ってみましょう。「仏涅槃群像」と京都の人気和菓子店「UCHU wagashi」のコラボ干菓子や、展覧会の名前にちなんで阿弥陀様のお姿と「極楽」の文字がつづられた黄色の「風呂桶」、お湯を入れると「極楽」の文字が浮かび上がる湯のみなど、ユニークな商品が充実していますよ。