浄土宗総本山「知恩院」の見どころ

「知恩院三門」の屋根瓦はなんと7万枚!二畳の大きさを誇る扁額「華頂山」は必見です「知恩院三門」の屋根瓦はなんと7万枚!2畳の大きさを誇る扁額「華頂山」は必見!

 全国で7000カ寺を超える浄土宗の総本山となるのが、京都の知恩院(東山区)。1234(文暦元)年、源智が法然上人を開山として諸堂を興したことに始まります。

 知恩院が現在のような姿になったのは、徳川家康が菩提寺としてから。伽藍(がらん)が整備され、2代将軍秀忠が建てた三門(国宝)は、高さ24mで幅50m、木造の門としては日本最大級を誇ります。お寺の玄関口は山門(さんもん)といいますが、空・無相・無願という悟りに通じる三つの解脱の境地を表わす三解脱門から「三門」と呼ばれます。

 三門の先には御影堂(本堂)へと続く二つの参道があり、正面の急峻な男坂は映画『ラストサムライ』でトム・クルーズが上ったことで有名です。その右側のなだらかな石段は女坂です。

 坂を上がった先にある御影堂(国宝)は、3代将軍家光により建立されたもので、浄土宗の本堂建築としては最大。境内そのものも広いため、写真で見てもそのサイズ感が伝わりにくいのですが、実際に対峙(たいじ)してみると、そのスケールに圧倒されます。境内には他に、法然上人が晩年を過ごし往生を遂げた大谷禅房の跡地に立つ勢至堂や、法然上人の遺骨を納める御廟、除夜の鐘で知られる大鐘楼など多くの見どころがあります。