まるで世界各地で今年起きた選挙の激震がまだ足りないかのように、日本の有権者は27日の衆議院選挙で与党を過半数割れに追い込んだ。他の多くの国々で起きている状況と同様に、日本の有権者は政権に不満のメッセージを突き付けるとともに、説得力の弱い代替勢力の中から別の選択肢を探した。最大の敗者は自由民主党(自民党)だった。同党はこれまで12年間にわたって与党の座にあり、69年前の結党以来、大半の期間で政権を担ってきた。今回の選挙で数十議席を失い、定数465議席の衆議院で191議席に減った。連立与党の公明党も議席を減らした。最大の勝者となった立憲民主党の議席数は、50増の148となった。自民党は現在、新たな連立政権を組むための苦難の道に直面しているが、解散・総選挙に踏み切った石破茂首相はあきらめないだろう。一方で立憲民主党も政権を奪取するため連立を画策している。