学校を休み、家で過ごす日が続くと、行っていないことによる挫折感や罪悪感が強まるとともに、友だちから理由を聞かれたらどう答えればよいかといった不安、授業についていけないのではという不安も強まり、再登校することに対する心理的抵抗感が強まりがちとなる。

 心理学者の田嶌誠一は、欠席したときは担任の教師やスクールカウンセラーの家庭訪問や同級生が迎えに行くなどの対応が効果をもつことがあるとする。また、家庭でも、本人が連続して休まないように、また極力3日続けて休むことがないように登校を促すことが大事だという。そして、初期対応の重要性について、つぎのように指摘する。

 不登校にはさまざまなタイプがあるが、どのようなタイプの不登校であれ、私は不登校への対応は初期対応が大切であり、また「不登校は最初の1週間が重要」であると考えている。この時期には極力3日以上連続して休ませないように配慮することが大事である。一定期間連続して休むと、再度登校するためには相当なエネルギーが必要であるため、容易に長期化しやすいからである。(田嶌「不登校の心理臨床の基本的視点」)