つまり、自分に「デッドライン効果」を課すことの有効性を認識していたわけだ。しかも、実際に彼らの成績は他の学生たちを上回っていた（教授から論文ごとに提出期限を課された学生たちも同様の結果を示した）。
ここから、あなた自身や目標設定に関して何がいえるだろう？もうおわかりだろう。目標を達成するには、明確な期限を設けるのが得策だということだ。健康のため、10キロを1時間以内で走ることにしたのなら、それをいつまでにやり遂げるかも決めるべきなのだ。
『根性論や意志力に頼らない 行動科学が教える 目標達成のルール』（ディスカヴァー・トゥエンティワン） オウェイン・サービス（著）ローリー・ギャラガー（著）国枝成美（訳）
つまり、その初日のジョギングのために朝ベッドから起き上がる前から、あるいは、禁煙のためにこの1本を吸わないようにする前から、作業は始まっているということだ。その作業とは、最初の時点でどのように目標を設定するかを考えるところから始まる。
目標をひとつに絞り、到達点と到達期限を明確にするという正しい方法論で目標設定を行うには、ちょっとした努力がいる。だが、スタート時にこの努力を惜しまなければ、途中で挫折せずに済み、結果的に得るものは大きいはずだ。
