新聞やテレビなどの主要メディアで国際報道を担う特派員数が減少傾向にあることが、ダイヤモンド編集部の独自集計で明らかになった。業績不振を背景に、経費削減のため海外支局を閉鎖する動きも相次いでいる。一方で、中東などの紛争や中国の影響力拡大といった国際情勢の激変に対応し、支局網を維持・拡大するメディアもあった。各社の国際報道の現在地は。連載『メディア興亡』の担当記者が特派員数や大手メディアの海外報道の戦略を紐解いていく。特派員数が増えたNHKや日経新聞を中心に、主要新聞社の特派員数にフォーカス。地域別の拠点数の変化や、新たな拠点設置の背景などを解説する。(ダイヤモンド編集部 猪股修平)
主要メディアの海外特派員は四半世紀で1割減
NHKや日経が記者数を増やした狙いとは?
――今回のテーマは「海外特派員が消えている」です。
日本新聞協会の『新聞年鑑』を基に、2001年と2025年の海外特派員数を調べたところ、ほとんどのメディアが特派員を減らしていました。特派員が減れば、当然、海外支局も減っていく。日本メディアの海外取材網が縮んでいることが、数字からかなりはっきり見えてきます。
――一方で、増えている社もありますね。
増えているのは、日経、共同通信、NHKの3社です。特に日経はプラス17人、NHKはプラス19人。日経は中国やASEAN、インドなど、成長するアジア経済を追うために人を置いている。NHKについては、海外情報発信を強化してきた流れが背景にあるのではないかと見ています。
――ただ、NHKもこのまま増え続けるとは限らない。
NHKの海外取材網は「今がピーク」になってしまう可能性もあると思っています。NHKは新たな支局ができるなど、海外報道の強化が進んでいるように見えますが、ここ数年は赤字が広がっており……(※続きは動画をチェック)
動画前編では、主要メディアの海外特派員数を2001年と2025年で比較し、増やすNHK・日経、減らす新聞社、そして海外特派員がいなくなる意味を、担当記者が解説します。
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