京都と滋賀の県境にそびえる比叡山の、山全体を境内とする天台宗総本山の延暦寺。現在、世界遺産登録30周年を記念したさまざまな特別企画が行われています。雪に閉ざされる前、行くなら今です! その歴史や境内の見どころ、限定のお守り、気になる紅葉のことなど、“まるごと比叡山延暦寺”特集を!(らくたび、ダイヤモンド・ライフ編集部)
世界遺産登録30周年記念の特別企画が満載!
比叡山延暦寺は、平安京開都前後に伝教大師最澄が開いた天台宗の総本山。東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)の三つのエリアに区分され、それぞれに本堂があり、御本尊がいらっしゃいます。三つのエリアに100ほどのお堂が点在、その総称が「比叡山延暦寺」です。京都市左京区から滋賀県大津市まで、標高848mの比叡山全域に広がる境内は、約1700ヘクタール(!)もの広さ。東京ディズニーランドとディズニーシーを合わせた広さの8倍以上に相当します。
現在、期間限定でユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」の登録30周年を記念して、さまざまな特別企画が開催中です。西塔釈迦堂では秘仏御本尊釈迦如来像の7年ぶりの特別御開帳と、プロジェクションマッピングを融合させた内陣特別公開(~12月8日)、横川中堂では御本尊聖観音菩薩立像がいらっしゃる内陣の特別拝観(~11月24日)があります。
東塔の国宝殿では、令和6年秋季特別展「比叡山と平安京」の後期展示(~12月1日)が。他にも、比叡山と坂本山麓に残る伝説や逸話をモチーフにした「比叡山摩訶不思議伝説ウォークスタンプラリー~2024~」をやはり12月1日まで開催中です。期間限定の御朱印やお守りを授かることもできる上、今だけの見どころが満載です!
ところで、気になる紅葉ですが、比叡山は杉木立がほとんどで、紅葉する落葉樹はさほど多くはありません。それでも、ところどころ諸堂に寄り添うように紅葉が植えられています。また、山内を歩いていると、杉木立の間から差し込む光に照らされた木の葉が、まるでスポットライトが当たったかのようにほの暗い空間に浮かび上がり、夢幻の境地を感じさせます。西塔と横川をつなぐ道沿いでも紅葉をめでることができます。