就職先として人気を集める企業は、時代によって変わってきた。1978年に始まった「ダイヤモンド就職先人気企業ランキング調査」の結果を、経済史に残る出来事とともに取り上げる。(ダイヤモンド・ヒューマンリソース社長 筒井智之)
バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災…
2024年春までの「経済史に残る節目」に就職人気はどう変化?
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1995年は都市銀行の不祥事や住専問題などバブル崩壊の影響が表れた。総合商社や電機メーカーに人気が集まった。
2009年はリーマンショックに端を発する大不況で企業の採用意欲が後退。学生の安定志向が高まり、大手財閥系や業界トップ企業が上位を独占した。
12年は、東日本大震災の影響で日本経済の先行き不透明感が増した。また、倫理憲章*の改定で就職活動は短期集中化し、大手安定志向が強まった。総合商社や大手金融機関、食品系の人気が目立った。
21年春は、新型コロナウイルスの感染拡大で採用を中止・抑制する企業が続出。業績ダメージの比較的少ない企業が人気に。
そして24年春、コロナ禍後の経済活動回復に加え、資源高・円安の価格転嫁が進んだことで企業業績は拡大。企業の採用意欲は復活し、売り手市場傾向が強まった。文理・男女ともに総合商社や金融機関、デベロッパーなど業績が好調で知名度の高い大手企業に人気が集中した。