破竹の勢いで急成長を遂げるベンチャー企業が見出した「勝ち筋」――猛スピードで駆け抜けた上場の舞台裏〈PR〉

成果報酬広告のASP事業を軸にwebコンサルティング事業などを展開。設立16年のベンチャーでありながら、東証グロースへの上場を実現し、さらには1年で年商を28億円伸ばすなど、国内外で成長を続けている株式会社レントラックス。上場に必要な要素は売上と人員であり、達成するためにはいくつもの壁を超えていかなければいけない。本連載では、書籍『イズム経営――社員からも顧客からも愛される企業文化のつくり方』の著者であり、同社代表取締役社長である山﨑大輔氏が、今に至る道のりと上場の裏側を語る。

競合が増えるなかでも勝てた理由

 Web広告業界では全体として、プッシュ型の営業活動というよりはプル型、つまり反響営業が中心でした。私がそれまで身を置いていた自動車業界は、客先を訪問しての対面営業が中心です。その経験から、私自身、お客様と顔を合わせて話す営業スタイルに強みがありました。

 ですから、この業界に入って早々に「訪問営業をすれば、競合他社に勝てる」という確信があったのです。新興ASP事業者が増えてはいたものの、競合他社の営業が手薄だった分、私たちが会いに行けば行くほど契約が決まり、それに応じて会社の業績が伸びていく。上場できたのは「ASP業界に訪問営業の文化が少なかったから」といっても過言ではないでしょう。

 お客様たちがすぐに競合他社からレントラックスへと契約を切り替えてくれたのは、「意思決定がその場でできる」という点が大きかったようです。当時社長だった金子英司も全国各地に飛び回り、お客様に会いに行っていましたが、決裁者ということもあり、決断が早く、お客様も安心して取引してくれたのではないかと思います。

 例えば、お客様がいま、1件1000円で受注していた案件があったとしましょう。そのお話を聞いた時点で、私たちはその場で「レントラックスなら1050円出します」といえるのです。それは、金子と私という意思決定者がその場にいるからです。

 レントラックスがいただける手数料は減ります。でも、その分たくさんの案件をいただけるなら、何の心配もありません。このような考え方のもと、どんどん訪問営業をして相手先との関係を構築し、時には同業他社から乗り換えていただくかたちで、多くの契約を結ぶことができました。