世の中でバリバリ活躍している起業家や経営者は、ほぼ例外なく高い気づき力を持っています。なぜなら、当事者意識が非常に高いからです。
起業家は「新しい商品・サービスを世に送り出して世の中に貢献し、お金を儲けたい」という強い欲求を持っています。経営者は「従業員と家族の命と生活を守る」という強い使命感を持っています。この当事者意識があるからこそ、気づきのセンサーが働き、有効なアイデアを次々と生み出していくわけです。
起業家や経営者は、ゲームに近い感覚で気づきを得ているように見えます。
「こうすれば仕事がうまくいく」
「これをやれば儲かるのではないか」
そういった観点から常に物事に接し、ゲームでポイントを取るように気づきを得ているのです。これを見習わない手はないと思うのです。
チャレンジすることで
経験と気づきが得られる
毎日判で押したような生活をしていると、気づきはなかなか起きません。一方で、何か新しいことをすると、気づきは起きやすくなります。つまり、チャレンジを増やせば、必然的に気づきも増えます。当事者意識を持って、チャレンジすることが重要なのです。
恋愛を例に考えてみましょう。恋愛においては経験値が大事といわれます。確かに、経験値の高い人のほうがコミュニケーション力も高く、シミュレーションができるので、スムーズに事が運びます。
私は大学教員をしているので、学生の恋愛話を頻繁に耳にします。
あるとき、男子学生が気になる女子学生を誘って食事デートをしたという話を聞きました。そのとき誘った彼がご馳走すればよかったのですが、お会計を割り勘にしたことで、彼女の気持ちが離れてしまったといいます。
彼が失敗したこと自体は仕方がありません。大事なのは、自分がなぜフラれたのかに気づけるかどうかです。気づけなければ、いつまで経ってもフラれた理由がわからず、また同じことを繰り返すかもしれません。
周りの先輩や友人の話を聞き、「誘った自分が割り勘を提案したのがまずかった」と気づけば、それが経験値になります。経験値は次のデートに生かされます。