就活生も社会人も最低限知っておくべき「200字業界解説」電子部品・自動車業界編写真はイメージです Photo:PIXTA 

業界の最新動向や注目すべきキーワードを把握し、求める人材の特徴を知ることは、志望企業を絞り込むために大いに役に立つ。入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるだろう。企業分析のプロたちの視点を取り入れて業界研究を充実させよう。電子部品、自動車業界の現況と展望を約200字でサクッと解説する。(取材・文/ダイヤモンド・ライフ編集部)

*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2025」の「親子で選ぶ『自分に合った』業界&働き方 企業選び編」を転載したものです。

電子部品業界

 AI(人工知能)の発展と共に新たな市場機会が創出されている。村田製作所やTDKは独自のシェア拡大戦略を持ち、生産性の改善や新製品開発に注力。

 一方、業界全体では需給ギャップが広がり、AI関連以外の分野は生産性向上やフレキシビリティーの改善が重要となっている。

 就職先としては技術の最前線で働けることが最大の魅力。若手社員には、AIやデジタル技術の知識の他、複雑な電子部品の開発プロセスを理解し、既存の枠を超えた新しい価値を創出する力が求められる。

(大和証券アナリスト 佐渡拓実氏への取材を基に構成)

自動車業界

 2025年以降、トヨタとフォルクスワーゲンの二強が支配する中、日産とホンダが提携。両社は自社の強みを生かしつつ、共同での電動車開発を進める方針だ。

 また、自動運転や安全装備への注力も続き、業界全体が革新を目指している。

 一方で電動化の進展に伴い、引き続きリチウムイオン電池の開発が鍵になるほか、SDV*の市場拡大により、材料やソフトウエアの開発に対応できる技術者の需要が高い。材料~部品~ソフトウエア~完成車まで、総合的な視点で開発ができるコンダクターが必要とされる。

(富士経済 インダストリアルソリューション事業部 饗場知氏への取材を基に構成)

ソフトウエア・デファインド・ビークル。自動車の機能や性能をソフトウエアで制御する車両で、更新することで機能を向上できる