
居酒屋大手ワタミによる「SUBWAY(サブウェイ)」日本法人の買収劇は大きな話題を呼んだ。ワタミの渡邉美樹・会長兼社長は「これからサブウェイの味は私が決めさせていただきます」と豪語する。一体、どんな新サンドイッチが登場するのか? サブウェイで働く「サンドイッチアーティスト」の行く末は? 徹底考察した。(イトモス研究所所長 小倉健一)
「サンドイッチアーティスト」って何者?
サブウェイでは、店舗で働くアルバイトやスタッフを「サンドイッチアーティスト」と呼んでいる。
あまり知られていないが、彼らは単なる作業員ではなく、職人としての役割を担っている。パンを焼くところから始まり、顧客の要望に応じて具材を選び、一つひとつ丁寧に仕上げる。その名の通り、サンドイッチをつくり上げる職人なのだ。
私のようにトッピングを何でもかんでも増量する客にとって、彼らの存在は特にありがたい。具材を詰め込めというオーダーにも嫌な顔をするな、という教育がなされているのだろう。
シャキシャキの野菜や多彩な具材を生かし、食の楽しさを提供する彼らは、サブウェイの魅力を支える重要な存在である。まさに、サブウェイ独自の価値を体現し、特別な一品を提供する使命を担っている。
そんなサブウェイを、渡邉美樹氏率いるワタミグループが買収した。彼ら「サンドイッチアーティスト」たちの運命はどうなるのか。
サブウェイファンなのか、単に話題になっていることに関心を持っているだけなのかはわからないが、昨年10月の買収以降、ワタミのサブウェイに対する評価を巡ってさまざまな意見が飛び交っている。ただ、結論を急ぐのは早すぎるのではないか。