欧州諸国は米国製ジェット戦闘機やミサイルの購入を拡大しており、米国の防衛企業は世界の武器取引における支配力を強めている。シンクタンクのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が公表した最新データによると、過去5年間の世界の武器総輸出に占める米国の割合は43%と、それ以前の5年間の35%から上昇した。SIPRIのデータからは、ロシアによるウクライナ侵攻や、ドナルド・トランプ米大統領が欧州に防衛費支出の引き上げを求めていることなどから、米国の兵器産業が欧州諸国の防衛予算拡大による大きな恩恵を受けていることが示されている。一例として、英国やドイツ、イタリアを含む欧州13カ国は、米国のF35戦闘機を購入あるいは発注している。欧州諸国はまた、パトリオット防空システムや高機動ロケット砲システムHIMARS(ハイマース)といった米国製装備の購入を進めている。
米、世界最大の武器輸出国としての地位堅固に
有料会員限定
あなたにおすすめ