ワインの価値は価格だけで決まるものではありません。「高い=美味しい」は、ワイン好きの前では逆にチープに聞こえがちです。

スマートな言い換え例: 「今日はラタトゥイユやブイヤベースを食べられると聞いたので、プロヴァンスロゼを選びました」
→ホームパーティーでは、ホストの好みや料理に合わせたセレクトがスマートです。同じタイプのワインが重ならないように他の招待客はどんなワイン(色・品種・国)を持って行くかリサーチしておけばパーフェクト!

 注意したいのは、誰かが持ってきたワインを「このワイン飲みやすいね!」というのは、NG。ワインは「複雑さ」が評価されるもの。「このワインはバランスが良くて美味しいですね」と言い換えましょう。

結論:「ワインのセレクトでみんなが喜ぶストーリーを描こう」

 いかがでしたか?もちろん、ここに挙げたスマートな言い換え例は、ほんの一例。あなた流のひとことで会話を彩ってみてください。

 ワインの奥深い世界を知ることで、貴方の人生がさらに味わい深くなるかもしれません。正しいワインの知識を身につけて至福のひとときを過ごしましょう。

「Dans le vin, la verite (真実はワインの中にある)」――。これは古代ローマ時代から伝わる格言です。ワインを飲むといつも被っている仮面がポロリとはずれて、その人のありのままの素顔が表れます。

 ワインの知識はある程度必要ですが、真のワインの価値とは、その一杯で「誰とどんな時間を過ごすか」にあるでしょう。あなたは次の一杯を、誰とどんなシーンで楽しみますか?

今村佳奈・リュミエール代表いまむら・かな/有限会社リュミエール代表取締役。紳士と淑女のためのワイン講座「モテモテワイン道!」主催 青山学院大学文学部英米文科卒業。大学在学中から世界32カ国をバックパッカーとして巡り、卒業後は旅行会社に4年勤務。退職後、ニュージーランド、カナダ、フランスに暮らす。2年間住んでいた南仏で飲食サービス業の経験を通してワインに魅了され、帰国後に日本ソムリエ協会「ワインエキスパート」資格を取得。2019年11月に起業し、「Life is Art」を設立。2021年、パリで毎年開催されているワインコンクール「フェミナリーズ世界ワインコンクール」で日本事務局長に就任。ワイン愛は果てしなく、年間600本のワインを愛飲する自称「ノムリエール」。他にも、分子栄養学をベースとしたファスティング指導、ショップチャンネルゲスト出演、モデル、女性起業塾講師、バレエ・ダンス公演制作、ライター、インバウンド観光業など多岐に渡り活動中。Photo:jeebee-photo