「この店で一番高いの持ってきて!」とワイン注文→女性が心底ガッカリした理由いまむら・かな/有限会社リュミエール代表取締役。紳士と淑女のためのワイン講座「モテモテワイン道!」主催 Photo:jeebee-photo

ワインは、人生をより楽しむための「モテ」ツール。「モテモテワイン道」を今日から踏み出せる、最低限身につけておきたい知識とマナーを紹介します。(リュミエール代表 今村佳奈)

モテるワイン・マナーその1
乾杯ではきちんと相手の目を見よう

 ダイヤモンド・オンラインの読者の皆さん、はじめまして。突然ですが、ワインはお好きですか?

 私はというと、ワインへの愛は果てしなく、年間600本ほど愛飲しています。ワインを仕事にしたいと「ワインエキスパート」の資格こそ取得したものの、ソムリエールというわけではなく、“ノムリエール”と自己紹介したほうが適切かもしれません(笑)。勤めていたフランス企業のエグゼクティブをおもてなししたときに、「こんなにお酒の強い日本人女性に初めて会った!」と言われるほど、強い肝臓の持ち主でもあります。

 そんなノムリエールの私が、「紳士と淑女のためのワイン講座『モテモテワイン道!』」を主催している理由。それは、20年前に住んでいた南フランスの地でワインに魅了されて以来、ワイングラスを傾ける環境が、人と親密になるには欠かせないと思っているからです。

 講座の名前の「モテモテ」は「異性からモテる」という意味はもちろん、「おもてなし」のモテという意味も含んでいます。

 デートや会食、ホームパーティーなどでワインのセレクトやスマートな振る舞いができるだけで、男性も女性も株はグッと上がります。ワインを一緒に楽しむと「恋が生まれやすい」という統計調査もあるようで、実際、私も夫とはワインスクールで知り合いました。

 グローバルに活躍するビジネスパーソンほど、「教養はあるに越したことない。あればあるほど遊ぶ材料にもなる」と口をそろえます。ワインは世界共通のアイテムなので、一生使える教養を磨きたい人にピッタリのテーマといえます。

 とはいえ、「ワインってなんだかハードルが高い…」と感じる人も多いことでしょう。

 もちろん、ワインの知識があるに越したことはないのですが、うんちくを語れるほどのワイン通になる必要はありません。ワインが好きでよく飲むという人が、意外とご存じないのが、「ワインを通じたエレガントな作法」です。それは、もてなしたい相手の好みのワインをしっかり選ぶことができ、美しくたしなめるマナーのこと。それさえあれば、十分「モテモテ」になれますよ。

 例えば、これは講座を開催しようと思ったきっかけでもあるのですが、日本人は乾杯のとき、きちんと相手の目を見ない人が多いです。特に欧米人は、こうした日本人の態度(マナー)に驚き、疑問に思っています。実際に私も、「なぜ、日本人は乾杯するときに目を見ないのか」とフランス人から聞かれたことがあります。

 日本特有の「恥の文化」は素晴らしいと思うのですが、一方で、世界標準の場でお酒をたしなむときくらいは恥じらいを捨て、しっかりアイコンタクトをし、乾杯のフレーズを述べるのがベターです。

「そんなこと言ったって、『乾杯のフレーズ』って難しいよな…」と思う人も多いでしょう。それでは、具体的にどんなふうに乾杯すればいいと思いますか?