
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、2025年最新版として取りまとめた結果を実名で公開。特集『融資先企業を「倒産」させた金融機関ランキング2025』の#5では、秋田県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
秋田県で融資先企業を最も倒産させてきた銀行は?
秋田銀行、北都銀行が倒産させた企業は何社?
秋田県の北都銀行と山形県の荘内銀行が2027年1月に合併する。両行はフィデアホールディングスの傘下で、新銀行の名前は「フィデア銀行」になる。
東北では、今後も人口減少が加速し資金需要が低迷するのは必至の情勢だ。このため各行は、生き残りを懸けて合従連衡を模索している。青森県でも今年1月に、青森銀行とみちのく銀行が合併し、青森みちのく銀行が発足した。
地方銀行の合併は、地元の企業に大きな影響を及ぼす。企業を成長させて生かすのも銀行だが、危機に陥った際に命運を握るのも銀行だからだ。特に企業にとってのメインバンクは、倒産するのか、しないのかという局面では、重要な鍵を握る。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。
24年の全国の企業倒産件数は、11年ぶりに1万件を超えた。今後も倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が、厳しくなるのは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか――。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国の金融機関が直近の2年間で、どれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、25年最新版として取りまとめた「融資先企業を『倒産』させた金融機関ランキング」を実名で公開する。
今回は、秋田県の金融機関を取り上げる。秋田銀行や北都銀行のほか、羽後信用金庫などの信金も名を連ねた。
ちなみに「金融機関が倒産させた企業数の多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融業態の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
ランキングは、50本以上の記事として配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の秋田県の結果を確認していこう。